王子製紙が明治41年(1908年)に千歳発電所を建設する際、機材や物資を 運ぶため苫小牧工場から支笏湖まで走らせていた軽便鉄道の通称です。その後は客車も走り、 多くの人々に親しまれていましたが、昭和26年(1951年)に惜しまれながら廃止されました。 写真は山線4号機関車で、山線の廃止後東京の「紙の博物館」に展示されていました。平成8年(1996年) 市民の熱意により苫小牧に里帰りしました。その後、毎年「山線まつり」が駅前商店街を中心に行われています。
山線はの愛称は、現日高町富川まで海岸線を運行していた王子軽便鉄道『浜線』に対比され呼ばれ始めました。苫小牧から千歳の発電所まで1時間40分程度を要したこの鉄道も、1950年には国道の整備、バス路線の開通で45分にまで短縮され、山線は役割を終え44年間の歴史に幕を閉じました。
機関車は全部で8台、1号・2号はアメリカから輸入され残り6台は
小樽の橋本鉄工所で製造された国産機関車で、現存するのは展示されている4号機関車のみ。一緒に並ぶ客車は1922年(大正10年)7月に発電所を視察に来られた皇太子時代の昭和天皇が乗車した貴賓車です。
現在山線の線路跡地はサイクリングロードとして市民に活用されています。
R苫小牧駅から徒歩5分
苫小牧西港フェリーターミナルから車で20分
高速道路 苫小牧中央インターから車で15分